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留学準備スケジュール

留学を成功させるためには、事前に入念な準備が必要です。
標準的な準備モデルをご紹介します。

この留学準備スケジュール は、 9月入学を基本に構成されています。
他の時期に入学する場合は、適宜スケジュールをずらしてご利用下さい。

STEP 1
留学目的・動機の明確化

7~9月(留学開始 1年半~1年前)

何のための留学なのかよく考える

留学を考えるうえで最も重要なことは、自分自身のアメリカ留学の目的・動機は何か、つまりなぜアメリカに留学するのかを明確にすることです。

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留学を考える上で最も重要なことは、自分自身のアメリカ留学の目的・動機は 何か、つまりなぜアメリカに留学するのかを明確にすることです。留学目的を明確にすることは、多様なプログラムの中から自分に合った大学を選択したり、合格につながる説得力のある出願書類を作成する上で重要です。また、明確な目的意識は、渡米後に充実した留学生活を送り、最終的に留学を納得のいく結果に結びつける上でも重要な鍵となります。

さらに、アメリカ社会では、大学生は自己判断ができる自立した一個人として扱われますので、明確で具体的な目的意識を持つことが期待されます。各個人の目的が、その人の個性としても評価されるということも忘れないでください。

目的を明確にしていく過程では、なぜ留学をしたいと思うようになったのか、留学に対してどのような期待を持っているのか、また将来の展望、卒業後の進路はどうするのかなど、自分自身の考え方を問い直すことで、留学の意義を見定めていきましょう。特に、留学を将来の仕事に役立てたいと考えている方は、留学計画を立てる過程で、帰国後の就職やキャリアの可能性についても調査しておくことが大切です。希望の分野にどのような職種や職務があるか、その雇用資格と条件、 採用の可能性、アメリカの大学の学位が雇用者や就職志望先機関にどのように評価されるかなどの情報を収集することで、アメリカの大学で学ぶことが就職に最適な方法であるかどうかを判断することができます。

さらに、アメリカを留学先として選ぶ理由を明確にするためにも、アメリカと同等の教育を日本やそのほかの国々では受けられないのか、留学以外にも自分の目的を達成する方法はないのかといった点も調べる必要があります。言語や生活環境、文化の異なる国で、アメリカ人学生と対等に高等教育を受けていくためには、 大変な努力と能力を必要とします。アメリカ留学以外の可能性も視野に入れ、将来の見通しや目標に照らし合わせながら、さまざまな選択肢の中からそれぞれの長所や短所を見極めて計画を立てることが大切です。

留学の目的に「正解」はありませんし、必ずしもそれが立派なものである必要もありません。しかし「留学したい」という気持ちが本物であるかどうかだけはしっかりと確認してください。大学選びや出願書類の作成など、煩雑な事柄が多い渡米準備をやり抜く力や、現地で困難にぶつかった際にそれを乗り越える力は、留学に対する熱意から生まれるものだからです。正直に自分自身に向かい合い、自分を見つめ直す好機として、留学を生かしていきましょう。最初の動機は漠然としたものであってもかまいません。その気持ちが正直なものであれば、それを手がかりとしながら具体的な言葉で表していくことで、目的が明確になっていくでしょう。「留学目的ワークシート1」を利用して、自分の留学目的・理由を文章にして書いてみましょう。うまく考えがまとまらない場合は 「留学目的ワークシート2」を利用して整理してみましょう。

STEP 2
留学方法の選択

7~9月(留学開始 1年半~1年前)

自分に合った留学方法を探す

自分の今までの経験を振り返り、目的やキャリアプランを十分に見直したら、今度は具体的にどのような留学方法を選ぶかを決定していきましょう。

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アメリカ大学・大学院留学の基礎知識で述べたように、アメリカの高等教育制度にはさまざまな選択肢があります。自分の今までの経験を振り返り、目的やキャリアプランを十分に見直したら、今度は具体的にどのような留学方法を選ぶかを決定していきましょう。まず、次の表から、現在自分が考えている選択肢をチェックしてみてください。

以下、留学する際に考えられるさまざまな方法について説明します。それらを読んでから、現在考えている方法以外にも興味を引かれたり、自分の目的を達成 するのに適した選択肢がほかにもないかどうか、もう一度上記の表に戻ってチェックをしてみるとよいでしょう。

1.大学・大学院の種類

大学・大学院にはさまざまな種類があり、どれを選択するかによって取得できる学位も異なります。 「大学学部課程」「大学院課程」を参考に、現在より高い学位を取得することを希望するのか、深い教養を身に付けたいのか、卒業後にすぐに役立つ実務能力を身に付けたいのか、研究を主体としたいのかなど、 「留学目的ワークシート」でまとめたことを見直しながら、自分が重視するポイントに沿って大学・大学院の種類を選んでいきましょう。

2.入学方法

実際に入学する段階では、まずアメリカの大学の学位を取得するのかどうかが、 ひとつのポイントになります。

アメリカの大学の学部課程で学位を取得するのであれば1年生(freshman)から入学するほかに、日本の大学から編入(transfer)したり、日本の大学を卒業してから再度アメリカの大学の学部課程に入学し直して第2学士号(second bachelor)を取得するなどの方法があります。また、アメリカの大学に入ってから ほかの大学に編入することも可能です。

すでに日本の大学を卒業している人が大学院へ留学するのであれば、修士号を取得するのか博士号を取得するのかを自分の目的に照らし合わせて選択していきましょう。

また、特定の期間だけアメリカの大学で勉強したい、現在日本の大学に在学中で日本で学位を取得するが、1年間だけアメリカで勉強したいということであれば、アメリカの大学の学位は取得しない(non-degree)で留学する方法もあります。

各個人、各大学の判断でさまざまな留学パターンが考えられますが、ここでは、 以下の一般的なケースについて述べます。


1)学位を取得する場合

A.学部課程(2・4年制大学)1年次よりの入学

日本の高校を卒業、あるいは同等の資格を保持している場合、アメリカの学部課程に留学することができます。2年制大学では準学士号/短期大学士号、4年制大学では学士号が取得できますが、アメリカの2年制大学に入学し、後に4年制大学に編入して学士号を取得する方法もあります。

B.大学院(修士・博士)課程への入学

日本ですでに学士号を取得している場合は、修士号や博士号の取得を目指して大学院に留学することが可能です。

アメリカの大学院は、学部課程での専攻分野(major)が異なっていても進学が可能な場合が多く、また大学を卒業後に一度就労してから分野の異なる大学院に進学することもしばしばです。ただし専攻分野によっては、大学でその分野に関する一定の単位数を修得していること、あるいは同分野の学士号を取得 していることが大学院入学の条件になっていることがあります。こうした入学条件は pre-requisite と呼ばれており、分野や大学院により異なります。一般に理系や芸術系の大学院では、pre-requisite や志望する分野での作品(ポートフォリオ(portfolio)等)を要求されることが多いようです。一方、経営大学院(ビジネススクール)等の専門職系大学院では pre-requisite の代わりに職業経験が求められる場合が多いといわれます。

博士号を目指す場合には、修士課程を経ずに博士課程に直接入学することができますが、ある大学で修士号を取得した後に違う大学に移って博士号を取得しようとする場合、単位の互換が難しいために科目の履修(course work)の取り直しをさせられる場合があります。そのため、修士号のみを取得するのか、博士号まで視野に入れるのか等の進路選択を慎重に行い、自分の希望に沿ったプログラムを持つ大学院を選択することが重要になります。

C. 編入学(transfer)について

アメリカの大学の学部課程では、日本に比べて、ある大学からほかの大学に籍を移す編入学が一般的に行われており、日本の高等教育機関(大学、短大、 専門学校等)から編入学することも可能です。

アメリカの大学は日本の学年制・通年制と違って、単位制・学期制で運営されており、必要単位が取得できた時点で卒業できます。従って、編入する場合も「何年次に編入」というよりも、「○単位移行できたので、編入後卒業までに 必要な単位は残り○単位」「残り○単位を終えるにはあと何学期(セメスターま たはクオーター)必要である」という考え方になります。

なお、単位の移行数はたいてい編入後に決定されます。単位認定にはそれなりの時間と手間がかかるため、通常、大学側は志願者が実際に正式の出願をしてから審査しますし、大学によっては入学後に、面接や1学期目の成績も参考にして最終的に単位の認定を決定する場合もあります。それはアメリカ人学生でも同様です。従って、取得した単位が一番多く移行できる大学を探すために、 前もって単位がどのくらい認定されるかを知ることは、たとえ大学に問い合わせたとしても難しいのが現状です。 また、一般的にアメリカの大学はresidency requirements / academic residency といって、学位取得を希望する大学に「○学期以上在籍」または「その大学で○単位以上を取得」しなければいけないという規則があります。さらに単位認定に関する規則(transfer credit policy などと呼ばれる)の中に移行可能な単位数の上限が設けられているという点にも留意が必要です。

a)アメリカの大学間の編入

学部課程
アメリカの2年制大学の進学コースから、協定(articulation agreement)を結んでいる4年制大学への編入の場合、単位の移行は比較的スムーズに行われます(「編入の多様性と柔軟性」参照)。

2年制大学から提携を結んでいない4年制大学へ、また4年制大学からほかの4年制大学などへの編入の場合は、編入を希望する大学の公式サイトや大学要覧で編入学の条件を確認し、願書を取り寄せ、過去の成績証明書(transcript)、各科目の詳しい記述(course description)やシラバス(syllabus)等の必要書類を提出して審査を待ちます。この手順は一般的なものですので、あくまでも大学により異なる場合があることを留意してください。なお、編入学の際には、 出願者の在籍大学あるいは出身大学が認定されていること(「認定制度」参照)が基本条件となっています。

大学院
大学学部課程と異なり、大学院での編入は難しいといわれています。アメリカの大学院は、課程ごとに独自のプログラムを設けているため、たとえ同じ専攻分野でも大学院間の単位の互換性は低く、大学院によっては他大学の単位を全く認めない場合もあります。さらに residency requirement といって、「学位取得を希望する大学に一定期間以上在籍するか、またはその大学で最低限の単位を履修すること」を卒業の条件とする大学が大多数です。従って、たとえば 修士号をすでに取得している学生が博士課程に入学した場合、最初の修士課程で履修した科目(course work)の単位が少数認められることもありますが、基本的には難しいと考えたほうが無難でしょう。

b)日本の学校からの編入学

学部課程
日本の大学・短大で取得した単位を、アメリカの大学に移行して編入する際も、学生がすでに日本で取得している単位の授業内容を、アメリカの受け入れ大学が審査し、それがその大学・学部の卒業要件単位に該当するかどうかを判断して単位を認定します。従って、日本の大学に在学中でこれからまだ国内で単位を取得する余地が残されている方は、編入希望先の大学要覧を見て、取得すべき科目と同等の内容の科目を日本で修めておけば、その単位が認められる可能性が高くなります。 大学・短大などから編入する場合、個人の取った科目、取得単位数、成績によっても、最終的にどれくらいの単位が移行できるかは異なります。編入希望先の大学の公式サイトや大学要覧で、編入学の条件を留学生(international student)用の情報と共に調べ、願書を入手し、その指示に従って出願書類を用意します。一般的には、単位認定の判断材料として、在学中の大学の科目名、単位数、成績、成績の基準等が記入された英文成績証明書(transcript)に加えて、 各科目の詳しい記述(course description)、シラバス(syllabus)等を英文で作成して送付します。

日本の大学の情報やシステムをよく知らないアメリカの大学も多いので、自分が通っている大学や授業時間数などの説明も英文で用意し、日本の出身大学で正式書類として承認してもらった上で上記の書類と共に提出するとより効果的です。日本の大学・短大の中には、すでにそのような書類を用意している学校もありますので、在籍校あるいは出身校に問い合わせてください。もし学校側がそうした書類を用意していない場合でも、すべて自己判断の下に独力で作成するのでなく、教務担当者や大学の教員に相談して協力を得ながら作成・提出することで、認定される単位数が増える可能性も高くなります。一般に、提示できる情報は多いほど相手の判断の助けになると考えてください。

日本の専修学校(看護学校等)からアメリカの大学への編入も可能です。その際、日本の教育制度における専修学校の位置づけや、専修学校から大学への編入が文部科学省に認められていることなどを、アメリカの編入先大学に説明することで、専修学校で取得した単位が認められることがあります。詳しくは、 文部科学省のウェブサイトをご覧ください。

大学院
日本で大学院に在籍している場合やすでに修士号を取得している場合も、基本的には前述のアメリカの大学院間同様、単位の互換性は低く、必要単位を編入先のアメリカの大学院で履修しなければならないことが多いようです。

D. 第2学士号(second bachelor)

すでに4年制大学を卒業して学士号を持っている人が再び学部レベルに入学し、(一般的に)異なる分野で取得する学士号を第2学士号(second bachelor’s degree)といいます。アメリカの大学によっては、すでに学士号を持っている人の学部課程への入学(学士[編]入学)を認めないこともありますので、第2学士号を志望する場合は、同時に大学院への進学も検討してください。アメリカでは、すでに学士号を取得している人は、入学条件(pre-requisite)を満たしていれば大学院に進学するのが一般的だからです。

大学時代とは全く異なる分野を大学院ではなく学部課程で学びたい場合や、進みたい大学院で要求される入学資格を満たしていないため学部での履修が必要な場合、あるいは大学院入学資格を満たしていても第2 学士号の取得を希望する場合は、まず第2学士として入学できるかどうかの可能性を志望大学に問い合わせましょう。特に人気の高い私立大学や州立大学では、第2学士号を志望する学生の入学を認めないケースが多く見られます。公立(州立)の4年制大学は多くの人々に高等教育の機会を与えることを目的にしていますので、すで に学士号を持っている人を大学は受け入れにくいという事情もあることを考慮しましょう。

また、大学によっては、学士入学の枠は設けていなくても、編入学の枠で出願できる場合があります。

第2学士か大学院か?

日本の大学を卒業してすでに学士号を持っている方が、アメリカで別の分野を勉強したいという場合は、大学院に進むべきか、第2学士号(second bachelor’s degree)を取るべきか判断に迷うところです。

まず実際に、自分の希望する大学院の入学資格や大学の第2学士受け入れ方針を確認してください。その上で、自分の経歴や目的等を照らし合わせて、どのような可能性があるのかを見つけていきましょう。

大学院の入学条件については上記の「1)学位を取得する場合」でも詳しく述べていますが、分野を変えての留学を考えている方は、自分が学びたい分野で特定の入学条件(pre-requisite)があるのかどうかを、大学院の公式サイトや大学要覧で調べましょう。大学院の入学資格を満たしていても第2学士号の取得を希望する場合は、なぜ大学院ではなくあえて第2学士としての入学を希望するのか、理由を求められます。

こうした手順を踏んだ上で、もし両方の道が可能ということであれば、「多くの分野を広く浅く勉強する大学学部レベル」と、「専門分野を深く掘り下げる大学院レベル」というそれぞれの特徴を、自分の留学目的と照らし合わせて考えてみるのもひとつの方法です。

大学院のほうが高い英語レベルを要求されるのではないかと危惧される方もいらっしゃるかもしれません。確かに、一般的には大学院のほうが高い英語力を求められますが、英語力のみを基準に決めるのは適切な判断ではありません。なぜなら、大学院では単に英語力だけではなく、出願書類を総合的に判断して、合否が決定されるからです。また大学学部課程といえども、実際の授業では高い英語力が必要です。

どちらの留学方法がより自分の人生の目的にかなうのか、長い目で見て考えることが大切です。

2)学位を取得しない(Non-degree)場合

学部課程
資格取得や大学院出願に必要な単位を取得する、学位は関係なく自分の興味ある勉強をする、あるいは日本の大学を休学して短期間留学し、学位は日本の大学で取得するなどの理由で、アメリカの大学に一定期間だけ在籍する場合は、学位取得を目的としない(non-degree / special student)留学となります。 ただし non-degree student は、すべての大学が受け入れてくれるとは限らないので、受け入れの可能性について、希望する大学に問い合わせましょう。出願手続きや書類等は、一般的には学位を取る留学と同じですが、これも各大学に より異なりますので、non-degree の条件を確認することが必要です。

学位を取得しない留学でも、取得した単位は後に、学位取得目的で編入学した場合、要件単位として移行できる可能性があります。

Non-degree student は、学位取得のためのカリキュラムに従う必要がないので、比較的自由に好きな科目を選択できるメリットがある反面、クラス登録は、学位取得を目的とした学生(degree student)が優先される場合が多く、必ずしも希望の科目が取れるとは限りません。

日本の大学を休学して行く際には、留学中に取得した単位を日本の大学に移行できるかどうか、在籍している大学に問い合わせましょう。アメリカの大学と提携を結んでいる場合、日本の大学に支払った授業料が提携校に振り替えられたり、留学期間が日本の大学の在籍年数として換算されたりする交換留学プログラムがあるケースも最近増えています。

たとえそのようなプログラムに参加せずに個人で留学した場合でも、取得した単位を日本の大学の卒業要件単位として認める場合や奨学金の対象になるケ ースもありますので、日本の在籍大学の国際センター等に相談してみましょう。

大学院
大学院は通常、学位取得を目的とする学生の入学が優先されます。従ってnon-degreeでの留学は、日本の大学院に在籍していてアメリカの大学院と交換協定がある場合や、special / visiting student(論文執筆等のためにアメリカの大学の施設を使ったり、大学院の授業を受けることができる)の枠を設けている大学院へ行く場合などの例外を除いては、機会が限られることがほとんどです。

そのほか
学位を取得しない留学には、学位ではないが特定のカリキュラムを履修することで得られる修了証(certificate)の取得を目的とした留学、夏学期への参加 (summer session study / summer school)などがあげられます。

修了証は、職業教育の一環として高校卒業後に取得するもののほか、学士号取得後にさらにコースを履修して取得する修了証(post baccalaureate certificate)、修士号取得後にコースを履修して取得する修了証(postmaster’s certificate)など、さまざまなレベルがあり、コースへの受け入れ条件も異なります。夏学期のプログラムも各大学により内容や受け入れ体制が異なりますので、いずれも希望大学の情報を調べましょう。

STEP 3
大学選択

7~9月(留学開始 1年半~1年前)

大学を選ぶ

自分の目的を達成するために最適な大学選択ができるかが、最終的に留学が実りあるものになるか否かに大きく影響しますので、大学選択はできるだけ慎重に行ってください。

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大学選択を行うにあたっては、その前段階の留学準備のステップである「留学目的」と「留学方法」をあらかじめ明確にしておくことが重要です (「留学準備 Step 1:留学目的・動機の明確化」、「留学準備 Step 2:留学方法の選択」を参照)。アメリカは大学数が多い上、 各大学の特徴もさまざまなため、なぜ、どのような方法で留学したいのかが明確になって、初めて、各人に合った大学選択が可能になります。自分の目的を達成するために最適な大学選択ができるかが、最終的に留学が実りあるものになるか 否かに大きく影響しますので、大学選択はできるだけ慎重に行ってください。

1.大学選択方法

以下は、効率的に大学選択を行うための一例です。
1)大学選択条件をあげる
2)不可欠条件に基づき、大学を絞り込む
3)ワークシートを作成する
4)大学調査を行う
5)大学に優先順位をつける

1)大学選択条件をあげる

留学準備 Step 1:留学目的・動機の明確化」、「留学準備 Step 2:留学方法の選択」、さらに「留学準備 Step 4:留学に必要な条件」などを考慮したうえで、具体的な大学選択条件をあげていきます。大学選択条件の例は、大学選択条件例を参照してください。どの条件を優先させるかは、各人により異なります。性格や適性なども考え合わせながら、ご自分にとって重要な条件を書き出しましょう。

2)不可欠条件に基づき、大学を絞り込む

大学選択条件の中からさらに、ご自分にとっての不可欠条件をあげ、それに基づいて大学を絞り込みます。不可欠条件がより具体的で限定されたものである場合、この段階ですでに該当する大学が数校に絞られてしまうこともあります。また、逆に該当する大学が多すぎる場合は、留学目的などを検討し直して、再度条件を限定し、約10~20大学まで絞り込みます。

不可欠条件として一般的にあげられる項目は、学位課程(準学士号:associate、学士号:bachelor、修士号:master、博士号:doctoral)、専攻分野(学部:major、学科:concentration)などです。

3)ワークシート(Excel 形式) を作成する

ワークシート(Excel 形式)を作成する目的は、各大学の情報を整理し、総合的にどの大学が自分に適しているかを判断することにあります。前述したとおりアメリカの大学は多様で、各人が希望する複数の条件をすべて満たす大学はまれなため、ワークシートを用いることで、よりご自分の条件に合った大学選択を行うことが可能となります。

ワークシート1枚には、4大学分の情報を書き込むことができるようになっています。不可欠条件で絞り込んだ大学数により、必要部数分、空白のワークシートのコピーを取ってご使用ください。ワークシートの横軸には不可欠条件で絞り込んだ大学の大学名を、縦軸には不可欠条件以外の大学選択条件を記入します。

ワークシートの記入例は、大学学部課程の例大学院課程の例を参照してください。

4)大学調査を行う

ワークシート(Excel 形式)の縦軸に書かれた選択条件ごとに大学調査を行い、結果をワークシート(Excel 形式)に記入します。

たとえば、大学選択条件のひとつとして大学の所在地(location)で北東部(northeast)を希望する場合、大学選択条件のひとつの欄に location / northeast と記入します。それから各大学の所在地について調べ、A大学が北西部にあれば、A大学の所在地の欄に northwest と記入します。B大学についても同様に、その所在地が北東部であれば northeast と記入します。ほかの大学についても順次調べて記入してください。ひとつの条件について、それぞれの大学を調べ終わったら、次の条件に移り、また大学ごとに調べて記入します。調べ方の詳細は、「大学調査方法」を参照してください。

5)大学に優先順位をつける

大学の調査結果にスコアをつけます。各大学の調査結果が、それぞれの大学選択条件に適合している度合いに合わせ、最も条件に合う場合は5、条件に近い場合は4、どちらでもない場合は3、やや条件に合わない場合は2、最も条件に合わない場合は1をスコア(score)の欄に記入していきます。上記の所在地の例でいえば、A 大学は所在地が northwest で、希望する条件に近いのでスコアを4、B 大学は所在地が northeast で最も条件に合っているのでスコアを5というようにつけていきます。すべてのスコアをつけ終わったら、最終的に各大学の総合点(total score)を計算し、最も総合点の高い大学順に順位をつけます。この順位が、大学選択における各人に適した大学の優先順位となります。

このようなワークシートを用いることで、複雑で膨大な情報が整理でき、ある程度の客観的な判断による大学選択を行うことができます。また、綿密に調べることで、前段階のステップである留学目的や方法が自分自身の中でさらに明確にでき、比較的効率よく大学選択を進めることができます。

次の段階として、「客観的視点」で優先順位をつけたこれらの大学について、「主観的視点」で再度見直す作業を行います。その際、たとえワークシート上で優先順位が高い大学であっても、主観的判断で大学の優先順位が下がるということも考えられます。留学先の選択は、その後の人生にも大きく影響する決断ですので、あくまでも最終的な大学選択は、数字には表しきれない「主観的」希望や直感も重要な要素として見落とさないでください。

2.大学調査方法

1)大学調査・情報収集時の注意点

A. 最新で正確な情報を入手する

アメリカの大学は、時代や社会、学生のニーズに応じて、度々カリキュラムを変更します。また、研究内容を左右する担当者や教授も大学を異動することがあるため、情報は最新かつ正確なものでなければ役に立ちません。

B. 必ずオリジナルの情報源で確認する

一般の参考図書や大学検索サイトなどは、大学選択を行ったり、大学の概要を知る上で役立ちますが、書かれている情報には古いものや特定の学部、留学生には当てはまらないものもあります。それらの情報内容は、最終的には必ず、 オリジナルの情報源、つまりアメリカの大学の公式サイトや大学要覧( catalog / bulletin / brochure)で確認することが重要です。

C. 参考図書などでよく調べ、不明な点は積極的に大学に問い合わせる

参考図書や関連サイトなどを活用して、情報収集や下調べを十分に行い、それでも満足な情報が得られない場合は、積極的に大学に問い合わせましょう。 自分から質問したり、助けを求めて相談したりする積極的な態度は、留学後、アメリカ生活に適応する上でも重要です。出願の過程から疑問点がある場合は、躊躇せずに直接大学に問い合わせてください。ただし規模の大きな大学や、学生からの問い合わせが殺到する時期は、なかなか返事が得られないこともあります。質問事項は、要領よくまとめましょう。また、基本的な電子メールのマナー〔迷惑/ スパムメールと区別できるよう具体的な件名を入れる、文末には送り主がはっきりわかるように署名(氏名、連絡先)する、など〕を守ることも大切です。電子メールを送って10日以上経っても返事がない場合は電話するなど、根気よく問い合わせる努力が重要です。

D. 質問に適した事務所・担当者に簡潔、明瞭に質問事項をまとめて問い合わせる

アメリカの大学、特に規模の大きな大学は、教員や職員の責任分担がはっきり分かれています。そのため、問い合わせても担当が違うと答えてはもらえず、 本来の担当部署や担当者に転送されて返事が遅くなったり、転送される過程で行方不明になって、返答が得られないこともあります。従ってアメリカの大学 に問い合わせる場合は、質問事項を項目ごとに分け、内容を簡潔、明瞭にまとめて質問に応じた担当部署や担当者に問い合わせることで、返事が得られる可能性が高まります。(「情報収集のための問い合わせ先」

2)大学調査のための情報収集先

A. EducationUSA センター

EducationUSAは、米国国務省・教育文化局ECA(Bureau of Educational and Cultural Affairs) の支援を受けたネットワークです。EducationUSAセンターは、世界に400以上あり、各センターは、中立的な立場から、アメリカ留学に 関する正確で最新、かつ公正な情報を提供しています。(Mission

日本には2016年4月現在、6つのEducationUSAセンターがあります。資料の一般公開、留学説明会の開催、ウェブサイトやソーシャルメディアなどを通してアメリカ留学に関する情報提供および留学相談も応じています。各センターで提供するサービスが異なります。センターによっては訪問に際し、予約を取る必要がありますので、ご留意ください。

EducationUSAの留学生向けサイト(英語)では、留学準備を5つのステップ(Step 1 選択肢をリサーチResearch Your Options、Step 2 出願書類 手続きComplete Your Application、Step 3 留学資金Finance Your Study、Step 4 学生ビザ申請Apply For Your Student Visa、Step 5 渡米前準備 Prepare For Your Departure)に分けて説明をしています。EducationUSA では、オンラインセミナー(英語)や各種ソーシャルメディアでも情報発信しております。

日米教育委員会では、50年以上にわたり、留学情報/相談事業を提供し、日米両国における勉強・研究の機会を求める問い合わせに応じております。2016年4月1日より、EducationUSA (留学情報/相談)事業の拠点をアメリカンセンターJAPANに移しました。

日本にあるEducationUSA センター

2016年4月現在、以下6つのEducationUSA センターが日本国内にあります。各EducationUSAセンターで管轄する地域が異なります。お住まいの地域を管轄するEducationUSAセンターにお問合せください (EducationUSAセンター管轄区分)。また訪問に際し、予約を取る必要がありますので、ご留意ください。

B. インターネット

「大学調査・情報収集時の注意点」でも述べた通り、情報は、最新かつ正確なものでなければ役に立ちません。
インターネットを活用することで、アメリカ留学に関する最新で豊富な情報が収集できます。アメリカの多くの教育関連機関が、大学の情報をインターネットで提供しており、その中には留学生向けの情報も含まれています。しかし、アメリカ留学に関する情報のほとんどは英語で書かれているうえ、膨大な数のサイトの中から、信頼性が高く、自分にとって必要な情報を探しだすのは容易なことではありません。インターネットによる情報収集を効率的に進めるためには、以下の2つのポイントをおさえておくとよいでしょう。

  1. アメリカ留学に役立つ各種のサイトをあらかじめ知っておく。
    「留学に関するリンク集」を活用しましょう。
  2. 留学に必要な英語の専門用語を把握しておく。
    アメリカの大学の公式サイトを読み込むにあたっては、下記で紹介されている用語や「アメリカ留学関連用語集」を参考にしてください。

a)一般検索サイト

一般検索サイトを活用することで、数多くの大学の中から、特定の条件に合った大学を絞り込むことができます。大学選択条件や調べたい項目により、適切なサイトが異なりますので、インターネットでの調査方法に関しても、フルブライト・ジャパン 留学情報サービスへ積極的にお問い合わせください。もちろん、ご自分にとって役立つサイトを、自らの力で探し出す努力も必要です。留学中は、インターネットを使ってリサーチを行う機会が多くなりますので、留学準備段階から、インターネットを駆使したリサーチ能力を養うことは、実際に渡米してから大変役立ちます。

先ほど紹介した「留学に関するリンク集」は、どれも大学検索に役立つものばかりです。たとえば「大学検索」サイトは、複数の大学選択条件(例:学位課程、専攻分野、所在地など)をチェックして検索するだけで、条件に合った大学がリストアップされるので大変便利です(留学に関するリンク集活用例)。

b)アメリカの大学の公式サイト

留学先候補の大学を十数校まで絞り込んで概要を調べる程度なら、前述の一般検索サイトが役立ちますが、最終的な大学選択の段階で、大学の詳細を知るには、各大学のサイトを綿密に調べる必要があります。

アメリカの各大学は、従来、大学要覧などの出版物で提供していた情報を、現在ではそれぞれの公式サイトで公開しています。それぞれの大学のサイトには大学要覧はもちろんのこと、それ以上に詳しい内容も掲載されているため、情報量が膨大です。そこで、留学に必要な英語の専門用語を把握していると、これらを読みこなすのに役に立ちます。自分にとって必要な情報に短時間で行き着くために、下記にリストされたような用語をあらかじめ頭に入れておき、 「用語集」も参考にしながらサイト内の検索(search)や目次(index / site map)などを活用することで、豊富な情報を収集することができます。

Mission statement:大学の特徴、教育理念
Accreditation:認定
Departments, Programs:専攻分野別の学部・学科と教育内容
Undergraduate:大学学部課程
Graduate:大学院課程
Prospective students:入学希望者
Admissions office:入学に関する事務所
Transfer admission:編入学
International admissions:留学生の入学
Deadline:締切日
Application:願書
Online application:オンラインによる出願
International student office:留学生事務所
Financial aid, scholarship:財政援助、奨学金
Faculty:教授陣

最近では、数多くの大学が、ヴァーチャルキャンパスツアーを各大学のサイトで紹介しています。直接、大学訪問できない場合は、雰囲気を比較するのに役立つでしょう。また、各種ソーシャルメディアも幅広く活用されていますので、上手に利用されるとよいでしょう。 地域によっては、大学コンソーシアムを設け、地域情報に加え、その地域内の大学を紹介している場合もあります。

C. そのほかの情報収集先

a)関連分野の学会(Professional Associations)

留学先の大学での志望専門分野の情報を収集するには、該当する学会の情報が役立ちます。特に学術的な分野で大学院(graduate school)を目指す方にとって、学会はその分野の詳細を知る貴重な情報源となります。日本の学会からの情報に加え、アメリカの学会からも、下記のような項目に関する情報を得ることで、現地の関連分野の状況にも精通することができます。

フルブライト・ジャパンのサイトにある「アメリカ学会・分野別検索」をご利用いただくと、アメリカの学会を専門分野別に検索でき、各学会サイトにもリンクすることができます。

b)教授や研究者

アメリカの事情に詳しい日本の教授や研究者からも、有益な情報やアドバイ スを得ることができます。アメリカの大学は多様で、客観的な大学のランキングは存在しませんが、特定の専門分野で優れたプログラムを提供する大学について最も詳しいのは、その分野の教授や研究者です。特に、志望専門分野に関連するアメリカの事情や、特定の研究課題に取り組んでいるアメリカの教授・ 研究者名などについては、日本でのその分野の教授や研究者がよい情報源となります。また、留学後の就職や進路についての長期的なアドバイスを得ることや推薦状をお願いすることも可能かもしれません。教授や研究者に相談する際には、事前に自分の留学目的や研究課題などについてまとめておき、留学プランについて文書や口頭で説明した上で、アドバイスを求めるとよいでしょう。

また最近では、アメリカの教授に電子メールで直接問い合わせることも珍しくありません。大学要覧やサイトなどで、アメリカにおける志望専攻分野について下調べを行った上で、さらにカリキュラムや分野の内容などについて具体的な質問がある場合やアドバイスが必要な場合(特に修士・博士課程希望の場合)には、アメリカの教授にも躊躇せず、積極的に問い合わせてみましょう。問い合わせの際、自分の指導教授がアメリカの教授と知己の場合は、その旨を一言添えるとよいでしょう。

c)留学関係の本・雑誌

アメリカの大学に関する洋書は、書店に直接出向いても購入できますが、洋書店や出版元のサイトからオンラインで購入できます。もちろん、日本語で書かれた市販の留学関連の本や雑誌からも、大学の情報や留学方法、留学経験者の事例について知ることができます。

アメリカ留学に関する参考図書は、EducationUSA センターで閲覧可能です。また、全国各地の都道府県・市が運営する国際交流センターでも、アメリカ留学に関する参考資料を所蔵・公開している場合があります。

d)留学経験者、現在留学中の日本人、アメリカの大学の日本での同窓会

友だちなどでアメリカ留学を経験した方から体験談を聞いたり、フルブライト・ジャパンが定期的に開催するアメリカ留学説明会で留学経験者の話を聞いたりすることは、準備や留学生活についての具体的な事例を知り、イメージを膨らませるのに役立ちます。

また、個別の大学の状況は、現在、その大学で学んでいる日本人留学生などに問い合わせることでも情報が得られます。最近では、SNS(ブログなど)で留学生活を紹介している人もいます。また、大学によっては学生の電子メールをサイトで公開している大学もあります。そのような場合、直接学生に問い合わせることができます。在学生の情報が得られない場合、大学の留学生課などに問い合わせることも可能ですが、学生の個人情報は、本人の了解なしには公開できず、紹介してもらえないケースもあります。

日本にアメリカの大学の同窓会があれば、その連絡先を聞いて、最近帰国した人を紹介してもらえないか問い合わせてみましょう。最近では、大学の垣根を越えたネットワークも増えています。

e)アメリカ留学 EXPO カレッジフェア&留学・進学セミナー

アメリカ大使館主催、フルブライト・ジャパン協力で開催するアメリカ留学EXPO のカレッジフェアは、各参加大学のパンフレットを収集したり、大学の詳細について直接担当者に会ってたずねたり、日本人同窓生に経験談を聞くこ とができる絶好の機会です。フェアに参加した際に、話を聞いた担当者の印象がよく、この大学に 留学すれば学生に対するケアが行き届いていると判断して、留学先を決定した方も少なくありません。このようにフェアは、カタログからではわからない印象を得たり、大学の雰囲気を知る上でも大いに役立ちます。

また、アメリカの大学担当者は、EducationUSA EXPO 以外の日程で来日の際、 個別の大学説明会を開催したり、民間団体による留学フェアなどにも参加したりしていることがあります。大学担当者と直接会える機会は、積極的に活用しましょう。

f)アメリカ州政府在日事務所

 アメリカ州政府在日事務所の多くは、主に投資、貿易、観光などを扱っていますが、積極的に日本人留学生を受け入れたい州では、教育や留学に関しても問い合わせに応じてくれる場合があります。また、留学する大学が決定した際には、その州の気候、文化、風土などの情報を得たいときにも、州政府事務所が役立ちます。特にアメリカでは、各種の免許や資格なども州によって規定が異 なりますので、州法をはじめとする具体的な情報をしっかりと確認しましょう。

g)日本の大学の国際センター

日本の大学に在籍し、一定期間、交換留学制度などを通じてアメリカの大学に留学する場合は、所属大学の国際センターで情報が得られる場合があります。特に、こうしたセンターでは、提携大学に関する情報を集めたり、休学、単位の互換などについて相談することができます。また、アメリカ留学から帰国した在学生を紹介してもらって、経験談を聞くことも役立ちます。

h)大学訪問

もし、時間やお金の余裕があれば、留学先の大学を決定する前に、短期間、 観光目的で渡米し、志望大学を訪問するのもよいでしょう。大学要覧やサイトなどから得られる情報だけでは、大学やその周辺の雰囲気を十分把握できないのが現状です。実際にその土地や大学に行ってみることで、自分が思い描いていたような大学であるか、治安はどうか、環境は自分に適しているかなどを感 覚的に確認することができます。

大学訪問を有意義なものとするために、自分の希望に応じて、訪問中の予定をしっかり立てましょう。具体的な質問事項がある場合には、事前にその質問内容に関する担当者や教授に予約を取り、訪問の際に直接会って話を聞くことも可能です。また、アメリカの大学では、入学を希望する学生を対象に、定期的 に大学説明会やキャンパスツアーを行っています。各大学のサイトをチェックして、実施の日時や場所、事前申し込みが必要かどうかなどを確認しましょう。

STEP 4
留学に必要な条件

7~9月(留学開始 1年半~1年前)

留学に必要な条件をチェックする

アメリカの大学は、各大学がそれぞれ異なる入学資格や条件を設けています。大学留学に課される基本的な資格・条件は、英語力、学力、経済力、コンピュータースキルです。

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アメリカの大学は、各大学がそれぞれ異なる入学資格や条件を設けています。 また、同じ大学内でも、志望専攻分野により入学条件が異なることも度々あります。それらの資格や条件は、大学の公式サイトあるいは大学が発行する大学要覧( catalog / bulletin / brochure)や学部別要覧(departmental brochure)で調べることができます。その際、一般的な大学の入学条件に加え、留学生の入学条件( international student admissions)と学科別の入学条件についても確認しておく必要があります。大学留学に課される基本的な資格・条件は以下のようなものです。

1.学力

1)学業成績

日本と同様、アメリカの大学学部課程に入学するには、すでに高校を卒業している(あるいは卒業見込みである)こと、大学院課程に入学するには、大学を卒業し(あるいは卒業見込みで)学士号を取得している(あるいは取得見込みである) ことが基本的な条件となっています。さらに、アメリカの大学は、学業成績を審査するために、成績証明書(transcript)の提出を義務付けており、大学学部課程に出願する際は高校以降、大学院に出願する際は大学以降の全ての教育機関で発行された成績証明書を提出しなければなりません。

学生が一定水準以上の学業成績を修めていることは、アメリカの大学に入学するための重要な要素のひとつで、合否の判定にも影響します。一般的に、成績証明書の学業成績を平均点で換算した GPA(Grade Point Average)が用いられ、 大学学部課程ではその平均点がGPA2.0 以上(アメリカの5段階評価で平均C以上)、大学院課程ではGPA3.0 以上(アメリカの5段階評価で平均B以上)であることが要求されます。

アメリカの成績評価法は、主に5段階評価(A、B、C、D、F)で行われています。 以下のアメリカの5 段階評価と日本の4 段階評価のGPA換算表に基づいて、自分のGPAを算出してみてください。

日本の高校や大学の成績評価方法は多様で、必ずしも下記4段階/5段階評価法に当てはまるとは限りませんが、できる限り換算表に対応させて GPAを算出してください。もし、出身校の成績評価法が下記の5段階や4段階と極端に異なる場合は、 評価方法や評価基準などの説明を成績証明書に書き加えるよう出身校に依頼してください。ただし、成績の判定は、各大学が独自の換算方法により行うため、最終的な GPA計算は志望校に一任することになります。

なお、アメリカの大学・大学院は、学業成績(GPA)だけでなく、各大学が要求する出願書類全てをもとに、出願者を全人的に審査して合否の判断を行います。したがって、成績が芳しくない場合でも、出願者の業績/実績を称える外部評価(推薦状、表彰、論文など)などがあれば、それを考慮してくれる場合もあります。

アメリカの5段階評価
A (excellent)
B (good)
C (average)
D (passing)
F (failing)
90 - 100
80 - 89
70 - 79
60 - 69
0 - 59

4ポイント
3ポイント
2ポイント
1ポイント
0ポイント


日本の4段階評価への換算表

優 またはA
良 またはB
可 またはC
不可またはD

80 - 100
70 - 79
60 - 69
0 - 59

4ポイント
3ポイント
2ポイント
0ポイント


成績の平均点(Grade Point Average/GPA)は次のように算出します。

   【例】 (4ポイント制へ換算)

   英 語  A or 優  →  4(ポイント) x 4 (単位) = 16
      社会学  A or 優  →  4 x 4 = 16
      化 学  B or 良  →  3 x 2 = 6
      歴 史  C or 可  →  2 x 4 = 8
      数 学  D or 不可  →  0 x 4 = 0

      GPA = (16 + 16 + 6 + 8 + 0 ) / 18 = 2.55

高校中退者が大学留学を希望する場合、18歳に達していればコミュニティカレッジに入学できることがあります。できない場合でも、日本での「高等学校卒業程度認定試験」に相当する General Educational Development(GED)を受けて、合格すれば高校卒業と同等の資格を得ることができ、コミュニティカレッジのみならず、4年制大学へも進学が可能です。また、コミュニティカレッジによっては、 高校卒業資格取得プログラム(high school completion program)を提供しているところもあります。

高校卒業資格を持たない日本人がアメリカへの大学留学を志す場合、「高等学校卒業程度認定試験」(旧大学入学資格検定)に合格していれば、GED 合格と同様に受け入れてくれる大学があります。この場合、合格の証明書を文部科学省に英文で発行してもらい、志望校に提出して審査を受けることになります。ただし、 全てのアメリカの大学で認められるとは限りませんので、そのような資格で出願できるかどうかをあらかじめ志望校に問い合わせてみましょう。


2)適性能力テスト

学業成績に加えて、多くの大学は適性能力テストの受験を要求し、その結果を志願者の学力を測る判定材料にしています。このテスト結果は合格・不合格で出るのではなく点数で表されますが、何点以上取得すれば合格といった基準はありません。ただし、大学や専攻分野によっては、入学基準点の範囲を定めている場合があります。

アメリカの大学の入学審査においては、大学側は願書、エッセイ、推薦状などの全ての出願書類を総合的に判断して、合否を決定しますので、テストの点数のみでは入学の可能性は判断できません。英語を母語としない留学生の適性能力テストの結果は、英語圏の学生と比較した場合の語学のハンディを考慮して、英語力(TOEFL テストスコアなど)と組み合わせて判断されることもあります。

以下に必要なテストを説明していますが、どのテストの受験を要求するかは、大学や専攻分野、入学方法(大学:2年制/4年制大学、新入学/編入学、大学院 :修士課程/博士課程)によっても異なります。また、いずれのテストも、テスト結果・スコアはテスト実施機関から大学へ直送してもらいます。大学に直送さ れたテスト結果・スコア( official score report/college reportなど)が正式なものとみなされます。受験者本人用に送られたテスト結果・スコア (examinee score report/student reportなど )のコピーでは、正式とみなされませんので、ご留意ください。

要求される適性能力テストは、大学や学部により異なります。それらは、大学や学部ごとのウェブサイト、大学要覧や学部別要覧で調べ、最終的には入手した願書と入学に関する説明書で確認してください。  

テストの受験準備は、大学選択や願書の入手と並行して、あるいはそれ以前から着手する必要があります。受験に際しては、テスト願書や説明書(bulletin)を参照し、それらを熟読した上で実際のテストに臨んでください。

願書の請求先・請求方法については、テストのページをご参照下さい。

A. 大学学部課程対象

大学学部課程(2・4年制大学)の入学に際し要求される適性能力テストには、 以下に説明するSATとACTがあります。アメリカの高校生は、SAT/ACT を高校2年生の春(後期)と高校3 年生の秋(前期)に受験する学生が多くなってい ます。ひとつの大学がSAT/ACT 両方のテストスコアを要求することはありません。SAT のテストスコアを要求する大学が多くなっていますが、志望校が SAT/ACTどちらのスコアを要求しているか、受験前に確認するとよいでしょう。

a)SAT(Scholastic Assessment Test)

The College Board が全米および世界各地(日本も含む)で実施するテストで、 SAT と SAT Subject Tests の2種類があります。

SATは、多項選択式(multiple-choice)テストで、内容は、批評読解力、数学(代数・幾何学など)と writing(エッセイ)です。数学の部分では、電子卓上計算機の使用が認められています。各セクションのスコアは、200-800点の間で示されます。

SAT Subject Tests は、20種の科目別テストから成り、1回に最高3科目まで受験できます。受験料は、受験科目により異なります。

SAT は日本を含むアメリカ国外では年6回(アメリカ国内では年7回以上)実施され、SAT Subject Tests も年6回実施されますが、科目によっては実施されない受験日もあります。SAT とSAT Subject Tests を同日に受験することはできません。受験申し込みは、College Boardのウェブサイトからオンラインで行います。
スコアは過去受験した直近6回分の結果が全て報告されます。ただし、 Score Choiceを利用することにより、希望するテスト結果を選んで大学に送付することも可能です。

なお、2016年春にSATは、改変される予定です。最新の情報については、随時College Board のウェブサイトでご確認ください。

b)ACT(American College Test)

ACT は全米と世界各地(日本も含む)で実施している多項選択式(multiplechoice)テストで、英語(書き方と文体)、数学(代数・幾何学など)、読解力、理科(自然科学における分析、推理、問題解決等)の4科目から成ります。実施日が限られますが、Writing Testをオプションとして追加できます。

受験申し込みは、ACTのウェブサイトからオンラインで行います。
スコアは、1 -36 点の間で示され、数回受験した場合は、その中から希望するテスト結果を選んで大学に送ることができます。

なお、2015年春にACT は、改変される予定です。最新の情報については、ACTのウェブサイトでご確認ください。

B. 大学院課程対象

a)GRE(Graduate Record Examinations)

主に学術系大学院(graduate school)の入学に際して要求されます。最近では、 経営大学院(ビジネススクール[business school])でもGREスコアを認めるところが増えています。ETS(Educational Testing Service)が行い、General Test (英語と数学と分析作文)と Subject Test(7種の専門分野別)から成ります。 General Test はコンピューターテスト形式とペーパーテスト形式で実施され、 2011年8月よりGRE revised General Test へ移行されました。Subject Test は ペーパーテスト形式のみで実施されています。General Testの受験申し込み方法は、プロメトリック(株)のウェブサイトを、Subject Testの受験申し込みについては、ETSのウェブサイトをご覧ください。
GRE revised General Test のスコアは、英語と数学が130-170点、分析作文が0- 6点の間で示されます。 Subject Test のスコアは200-990点の間で示されます。スコアは受験から5年以内のものが有効です。2012年7月より導入されたScore Selectにより、希望するテスト結果を選んで大学に送付することが可能となりました。

b)GMAT(Graduate Management Admission Test)

経営大学院(ビジネススクール[business school])の入学に際して要求されます。テスト内容は、英語、数学、分析作文、論理思考の4科目から成ります。受験申し込みについては、GMAC(Graduate Management Admission Council)のウェブサイトをご覧ください。英語と数学のスコアは0- 60点、分析作文のスコアは0-6点、論理思考のスコアは1- 8点で示され、それらを総合したスコアが換算されて、200-800 点の間で示されます。受験は16日につき1回で、最初に受験した試験を1回目として、その月から1年間(12カ月間)に通算5回まで受験することができます。
スコアは、過去5年以内に受験したもの全てが志望大学に送付されます。

c)LSAT(Law School Admission Test)

法科大学院(ロースクール[law school])の J.D. プログラムの入学に際して 要求されます。LSAC(Law School Admission Council )が年4回行い、読解力、分析力、論理力から成ります。受験申し込みは、LSACのウェブサイトからオンラインで行います。スコアは120-180 点の間で示されます。

2.英語力

留学計画を立てる段階では、まず自分の英語力がどのぐらいのレベルにあるのかを知る必要があります。十分な英語力があるということは、留学のための大前提です。当然のことながら、授業は全て英語で行われるわけですから、アメリカ人学生と同等にやっていけるだけの英語能力が必要です。アメリカの大学では、論文の執筆やディスカッション、研究発表の機会も多く、高度な英語力が要求されます。このため、留学生に英語能力テストの受験を義務付け、その結果を入学審査の重要な判定材料としています。

この目的で行われる英語能力テストの中で最も広く用いられているものに、ETS(Educational Testing Service)が行っているTOEFL(Test of English as a Foreign Language)テストがあります。

a)TOEFL iBT(Test of English as a Foreign Language)テスト
TOEFLテストは、現在、日本では、インターネット版 TOEFL テスト(TOEFL iBT)が実施されています(※現在、日本国内でのペーパー版 TOEFL テスト [TOEFL PBT]の開催は予定されておりません)。

TOEFL iBT は、読む・聞く・話す・書く(reading, listening, speaking, writing)の4技能を測定し、スコアレポートには各セクションと総合のスコアが表示されます。スコアは0-120点のスケール(各セクション0 -30点)で、受験者はテスト日の約10日後からオンライン上でスコアの確認ができます。

一般的に、大学学部課程で必要なスコアは、TOEFL iBT 61 点(TOEFL PBT 500点)以上、大学院課程では、TOEFL iBT 79-80 点(TOEFL PBT 550点)以上といわれています。しかし、必要なスコアは、各大学や専攻分野により異なり、より高いスコアを要求する場合も数多くありますので、各大学の公式サイトや 大学要覧でお調べください。TOEFLテストスコアは、受験日から2 年間有効で、 希望するテスト結果を選んで大学に送ることができます。

TOEFL テストスコア換算表
TOEFL iBT
TOEFL PBT
120
677
114-115
650-653
100
600-603
79-80
550
61
500
45-46
450-453

※ 詳しい換算表はTOEFLテスト日本事務局ウェブサイト内 をご覧ください。

TOEFL iBT は、全受験者が共通の問題を逐次解答するリニア方式です。テスト内容は、実践的な状況で、どれだけ英語を使いこなせるかというコミュニ ケーション能力に焦点をあてたもので、実際の大学での講義や教授などとコミュ ニケーションを取る状況設定で測られます。テスト時間は約4時間-4時間30分で、Reading(60-80分)、Listening(60-90分)、Speaking 20分、Writing 50分で、一日で全て受験することができます。テストは年間40回以上、主に土曜・日曜に実施され、日本各地の大学・高校・専門学校など約100カ所にテストセンターが設置されています。

b) TOEFLテスト以外の英語能力テスト

大学によっては、英検(実用英語技能検定)、IELTS(アイエルツ、International English Language Testing System)、PTE( Pearson Test of English)Academicを 英語力証明資格として認める大学もあります。TOEFL同様、必要な級/スコアは、 各大学や専攻分野により異なり、より高い級/スコアを要求する場合も数多くあります。

英検は、公益財団法人日本英語検定協会により実施されている試験で、7つの級(1-5級)に分かれており、受験者は、自分の希望する級を受験します。試験の結果は、合否で判定されます(※1)。現在、370以上のアメリカの大学・大学院が英検を英語力証明資格として認めており、一般的に、英検1 級はTOEFL iBT 100点 (PBT 600点)、準1 級はTOEFL iBT 80点(PBT 550点)、2 級A(※2)はTOEFL iBT 61点(PBT 500点)の目安として利用されています。級にかかわらず、英検を 海外教育機関に提出する場合は、公益財団法人日本英語検定協会内の英検留学情報センターに専用スコアレポートを依頼してください。
※1:2015年度第1回検定よりスコア表示も導入される予定です。
※2:2級Aとは、英検2級を優秀な成績(4技能合計CSEスコアが2150点以上)で合格した場合に付与される資格です。2015年度第3回以前に合格された方は、別途英検留学情報センターへの確認が必要となります。

IELTS(アイエルツ、International English Language Testing System)は、ブリティッシュ・カウンシル、IDP:IELTS オーストラリア、ケンブリッジ大学英語検定機構により共同運営される英語運用能力試験で、世界で最も受験者が多い国際的な英語試験です。日本でのIELTSは、1) ブリティッシュ・カウンシルと公益財団法人日本英語検定協会、2) IDP Educationと一般財団法人日本スタディ・アブロード・ファンデーションがそれぞれ共同運営しています。IELTS にはアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールの2種類があります。一般的に、留学目的の場合には、アカデミック・モジュールでの結果が必要です。テスト結果は1.0-9.0まで0.5刻みのバンドスコアで示されます。現在、アイビーリーグのほぼ全大学を含む3,000 以上のアメリカの大学・大学院がIELTS を英語力証明のスコアとして認めており、一般的に、大学学部課程で必要なスコアは、IELTS 6.0 以上、大学院課程では、IELTS 7.0 以上といわれています。

PTEアカデミック(Pearson Test of English) は、Pearson により実施されている 4技能(スピーキング、ライティング、リーディング、リスニング)を測定するテス トで、コンピューターで受験します。4 技能のスキルに加えて、6つの運用スキル(文法力、発話の流暢さ、発音、スペル、語彙力、文章構成力)もスコア化されるため、自分の得意・不得意分野を特定し、効率的に学習することができます。現在、 アメリカで1,000 以上のプログラムがPTE Academic を英語力証明のスコアとして認めています。スコアは 10 -90点のスケールです。受け入れの最低スコアは、各学校によりますが、多くの場合、53~70点の間です。 試験の申し込みはテスト前日まで予約可能で、受験から5 営業日以内にオンライン上でスコアの確認ができます。また、テスト結果は受験後に点数を確認してから満足のいくスコアレポートだけを志望校へ送付でき、2年間は何校でも無料で送付可能です。

英検、IELTS および PTE Academic の詳細は、各試験実施団体のウェブサイトをご覧ください。

c) 条件付き入学制度  

アメリカの大学(主に大学学部課程)は、英語力が大学の要求する基準に達しない留学生に、英語研修の受講を義務付けることを条件に入学を許可する条件付き入学(条件付き入学 参照)制度を設けている大学があります。また、大学によっては、入学後に大学独自の英語テストを留学生に実施し、英語力が不十分と判定した場合、たとえ英語能力テストのスコア(TOEFLなど)が高くても英語研修の受講を義務付けることもあります。

d)夏期英語研修およびオリエンテーションプログラムへの参加

多くのアメリカの大学では、秋学期から大学・大学院へ正規に入学する留学生を対象とした夏期英語研修プログラムや英語研修を兼ねたオリエンテーションプログラムを開催しています。それらのプログラムでは、集中的な英語研修に加え、 大学・大学院に入学後、正規の授業についていくための勉強の技術(「学業:カレッジスキル」参照)を教えたり、アメリカの社会や文化に適応するためのコースが提供されています。

英語研修プログラムは、さまざまなアメリカの大学や機関が提供しています。 英語の条件付き入学などで、大学指定の英語研修プログラムの受講が義務付けられている場合を除き、自主的に受講する場合は、必ずしも秋学期から正規に入学する大学の英語研修を受講する必要はなく、ご自分の希望でプログラムを選択することができます。プログラムにより、開始時期や期間、費用、プログラム内容が異なりますので、ご自分の希望に合ったプログラムを選択してください。たとえば、大学院に入学する方のための準備コース、特定の専門分野を学ぶ方のための基礎知識や専門用語と英語を兼ね備えたプログラム、アメリカの文化や社会に触れる経験も含めアメリカ適応のための英語研修などさまざまです。英語研修プロ グラムを選択するための一般的な情報は、独立行政法人 日本学生支援機構 海外留学支援サイト「海外留学情報- 語学学校」を参考にしてください。

英語研修プログラムに参加する場合も、大学への出願と同様、できるだけ早く手続きを開始し、少なくとも始まる3カ月前には学校に入学の申し込みをする必要があります。最も多くの方が留学する夏の期間は、ビザ申請も込み合い、取得に時間を要しますので、それを見積もった早めの計画を心がけてください。

英語研修プログラムのウェブサイトには、入学のための必要事項が記載され、願書などもウェブサイト上から入手できます。英語研修に関しては、定員に達しない限り、入学願書と財政能力証明書の提出で入学が認められます。

学生(F-1)ビザで渡米し、大学へ入学する前に英語研修を受講する方は、英語研修プログラムの方から I-20を発行してもらい、最初に入学する学校である英語研修の I-20 でF-1 ビザを申請します。ビザ申請書に記入するアメリカ滞在期間は、 正規に大学で学ぶ期間も含めて記入し、ビザ申請時点で、大学からの入学許可書が送られている場合は、そのコピーも添付するとよいでしょう。ビザに記載されるのは、最初の英語研修プログラム名となりますが、渡米後、アメリカ国内で学校変更手続きを行うことで、英語研修後も滞在許可期間を延長することができます。 詳しくは「アメリカ留学公式ガイドブックⅥ章 ビザ(入国査証)と留学生の法的義務」を参照し、留学中、学校を変更する際は、必ず英語研修プログラムと大学双方の留学生アドバイザーに連絡を取って、きちんと学校変更手続きがなされたかを確認してください。

英語研修プログラムについては、よくある質問「語学留学」および「英語研修-正規課程入学前」もご参照ください。

e)その他

出願の際に要求される英語能力テスト(TOEFLなど)の受験準備だけでなく、 大学入学後に実際に使える総合的な英語力を高めることも心がけてください。たとえば、カレッジスキルといわれる英文での論文の書き方、討議や研究発表の行い方、ノートや情報のまとめ方などを身に付けておくと、実際留学してからも役立ちます(「学業:カレッジスキル」参照)。特にアメリカでは、引用については厳格で、剽窃(他人の思想や文章、説などを自分のものとして盗用すること)が犯罪であることを前もって承知しておく必要があります。

また、日本人は、英語力に加え、文化の違いによるコミュニケーションの問題に直面することがしばしばあります。授業の場では、質問や意見を述べるなどのクラスへの積極的な参加態度が求められ、どれだけクラスに参加し貢献したかが成績の評価にもかかわってきます。前もって、アメリカの文化や価値観を知り、大学生に期待されることを心得ておくことが肝要です。EducationUSAが毎年6月頃開催する渡米前オリエンテーションでは、英語力やコミュニケーションに関する留学経験者の体験談を聞くことができます。

3.経済力

アメリカ留学に必要な経費は大学により異なりますが、往復の旅費を除いて1学年間(9カ月)に約1万-7万ドルかかります。それを負担できる財政証明があって初めて、大学は最終的な入学許可証を発行します。また財政証明は、ビザ申請の際にも必要です。従って、留学を実現するために、費用をどう賄うかを綿密かつ具体的に検討し、しっかりとした見通しを立ててください。なお、留学生の留学資金財源については、「Open Doors Data "International Students: Primary Source of Funding" 」をご参照ください。

留学の必要経費は大別して、
1)往復旅費
2)授業料と大学に支払う諸経費(日本の大学にあるような「入学金」はありません)
3)教科書・文房具代
4)部屋代、食費
5)医療保険代
6)雑費
などがあります。

1)の「旅費については留学先により差がありますが、飛行機を利用するとして最低1,000ドル以上は見積もっておく必要があります。2)の授業料については、公立大学の場合、その州の住民以外の学生(non-resident、留学生も該当する)は、通常その州の住民(resident)より、1.5-3倍の授業料(out of state fee)を払わなければなりません。3)以下の経費も大学によって異なり、留学先がどのような地域か、学生寮に住むかアパートか、外食するか自炊かなど生活のしかたによってもかなり出費額が違います。

1学年間の諸経費の目安は、次の表が参考になりますが、各大学ごとの実際の必要経費は、大学のウェブサイトや大学要覧で確認してください。

なお、1学年間の諸経費には、夏期休暇中の費用が含まれていないことに注意してください。また、部屋代・食費が毎年3-5%値上がりするのに加え、最近では授業料が大幅に値上がりしていますので、それを考慮して見積もる必要もあります(2014-15年平均値上げ率(大学学部課程):私立4年制─ 3.6%、州立4年制 ─ 3.4%、州立2年制─ 3.0%)。

大学学部課程 1学年間(9カ月)の平均留学経費 (2015-16)
Average Estimated Undergraduate Budgets 2015-16
 
公立2年制大学
公立4年制大学
私立4年制大学
Public Two-Year
In-District
Commuter

Public 4-Year
Out-of-State
On-Campus
Private 4-Year
Not-for-Profit
On-Campus
授業料、大学諸経費(tuition & fees)
部屋代、食費(room & board)
教科書、文房具代(books & supplies)
交通費(Transportation)
雑費(Other Expenses)
$ 3,435*
$ 8,003
$ 1,364
$ 1,774
$ 2,257
$23,893
$10,138
$ 1,298
$ 1,109
$ 2,106

$32,405
$11,516
$ 1,249
$ 1,033
$ 1,628
$16,833
$38,544
$47,831

*In-state料金。Out-of-state(留学生含む)はこの費用の2~3倍。
(出典:Trends in College Pricing 2015, College Board)

大学院課程 1 学年間の平均授業料・大学諸経費(2014-15年)
Average graduate tuition and required fees
全体 $17,385
公立 Public institutions $10,979
私立 Private institutions $23,266

出典:Digest of Education Statistics 2015, NCES

アメリカ留学資金計画ワークシート

ワークシート1枚には、4大学分の情報を書き込むことができるようになっています。ワークシートの横軸には絞り込んだ大学の大学名を、縦軸には経費項目(授業料、大学諸経費など)を記入します。ワークシートの上半分で、各大学の必要経費(①)を計算します。下半分は、自己資金など、必要経費をどのような資金源からどのように賄うかを計算します(②)。最後に、①各大学の必要経費の合計と、②自己資金などの教育資金(予算)の差額(①-②)ゼロになるようにします。

  A大学 B大学 C大学 D大学
Tuition and fees
授業料、大学諸経費
(例)
US$18,650
        
Room
部屋代
US$2,850      
Board/Meals
食費
US$3,580      
Books & Supplies
教科書、文房具代
US$1,253      
Transportation
交通費
US$1,000      
Personal(recreation, medical etc)
個人的な出費 (娯楽、医療費 など)
US$3,000      
College Expense Budget TOTAL (①)
大学経費総計
US$30,333      
Expected Family Contribution
自己(家族)資金
US$20,000      
Grant/Scholarship
奨学金
       
Loan
ローン
US$10,000      
Others
その他
       
Expected Support for Educational Expenses TOTAL
教育資金合計 (②)
US$30,000      
Unmet Need 不足額 (①-②) US$333      

1)奨学金制度

A. 日本国内で公募されている奨学金

アメリカ留学奨学金制度一覧」を参照し、応募方法の詳細は、各奨学金団体に照会してください。これらの奨学金は、留学時期の1年以上前に締め切られることが多いため、早め(留学の約1年半前まで)に問い合わせて情報を入手してください。また、すでに渡米してしまった人は対象外(例:フルブライト奨学金)となる場合もありますので、ご留意ください。

地方自治体によっては、住民などを対象とした海外留学助成を行っている場合があります。詳しくは、日本学生支援機構「海外留学奨学金パンフレット」 内「地方自治体(国際交流団体を含む)奨学金」を参照してください。

B. アメリカの大学の奨学金

奨学金の有無は、大学要覧やサイト、奨学金の参考図書で調べることができます。奨学金受給希望者は、前年度の8月-10月頃(願書入手と同時期)に、 大学の奨学金に携わるオフィス(financial aid office)や留学生オフィス (international student office)に直接問い合わせて情報を収集してください。

■大学学部課程

財政援助(Financial Aid) は大きく“Need-based”と“Merit-based”の2つに分けることが出来ます。“Need-based aid”とは、経済的に困難があるとみなされる学生に対して与えられる財政援助のことを示します。“Merit aid”とは、 秀でた能力(学業成績、芸術的/身体的能力、リーダーシップなど)を有する学生に支給される財政援助を指します。

留学生に対する奨学金は、入学後に優秀な成績をおさめた学生を対象に、2年目以降に支給される“merit aid”のケースが多く、留学生が1年目から奨学金を得るのは難しいのが現状です。支給額はさまざまで、授業料が免除になる場合や、授業料と諸経費、あるいは授業料、諸経費と生活費の一部が支払われる場合などがあります。ただし、留学に必要な費用はほとんどの場合、大学からの奨学金だけでは賄えません。

大学学部課程では大学院に比べて奨学金が一般的に少ないといわれています。積極的に留学生を受け入れたい大学は、学部課程でも優秀な留学生に、例外的に1 年目から奨学金が支給されることがありますが、ほとんどが一部支給 (例えば、年間5000 ドルなど)で、全額支給されることは稀です。入学難易度が高い大学の中には、“need-blind admissions”(full needとも呼ばれる)といって、 財政能力(家庭の経済状況)を合否の判定材料に使用せず、合否決定後、財政援助が必要とみなされた場合には、必要に応じた財政援助が与えられるという 入学制度を設けている大学もあります。“Need-blind admissions”は、留学生に対しては適応されない大学もありますので、留意して下さい。

■大学院課程

博士課程(特に理系分野)への入学が許可される場合は、何らかの奨学金が支給されることが多いようです。修士課程では、博士課程に比べて奨学金が一般的に少ないといわれています。また、専門職系大学院(プロフェッショナルスクール)へ留学した場合の奨学金の機会は、学術系大学院(グラジュエートスクール)ほど多くありません。

アメリカでは、合格した大学院から提示される財政援助案(financial package)を相互比較した上で、最終的に入学する大学院を選ぶことが一般的 です。大学院課程で支給される奨学金は、主にアシスタントシップとフェロー シップの2種類があります。

a)アシスタントシップ

専攻に関連する分野で、助手として週10~20時間程度研究や授業、事務の手伝いをし、学費援助のための報酬を得る制度のことで、3つに大別されます。

Teaching Assistant(TA):授業の手伝いや試験の採点など教職に関連した仕事を行なう。
Research Assistant(RA):助手として教授の研究・実験などを手伝う。
Administrative Assistant:留学生課や学事課など、大学の事務所で働く。

b)フェローシップ

プログラムによってはすべての博士課程入学者に与えられるもので、仕事内容は上記のアシスタントシップと同様の場合があります。また、修士・博士課程とも成績優秀な学生に与えられる奨学金を指すこともあります。その場合、仕事は義務付けられないことが多いようです。支給額などの詳細は、直接各大学院に問い合わせてお調べください。

C. アメリカの研究所や助成団体、民間機関などによる奨学金

各奨学金の制度により、受給対象となる人物、グループ、専攻分野等が定められていたり(たとえば、ジャーナリスト、工学専攻者、留学生、日系アメリカ人など)、研究課題が特定されていたりします。これらの奨学金はいずれも、アメリカ人学生・留学生を問わず有能な学生が選考の対象となります。奨学金の概要は、参考図書で調べたり、フルブライト・ジャパンのサイトにある「アメリカ学会・分野別検索」から専門分野別協会( professional association)などにアクセスしたりして情報を収集し、詳細は各機関へ直接問い合わせてください。

奨学金関連英文参考図書・奨学金関連サイトについては「FAQ 奨学金について」をご参照下さい。

2)アルバイト

アメリカでアルバイトが許可されるか否か、あるいは許可される場合にどのような条件が付けられるかは、アメリカ国内での滞在資格の種類によって異なります。

学生(F-1)滞在資格保持者は、学期中週20時間以内、休暇中はフルタイムで、キャンパス内のアルバイトが認められています。ただし、アルバイトをした場合も、常にフルタイムの学生として勉学し、それなりの成績も維持しなければなりません。キャンパス外でのアルバイトは特別な許可が必要で、予期せぬ経済状況の変更や国際団体で働くなど限られた条件においてのみ可能です。しかし、たとえ許可が下りても、アルバイトで得られる収入はわずかなものですし、学期中は週20時間までという限度がありますから、これをあてにした資金計画を立てることは非常に危険です。

また語学のハンディキャップを背負って勉強するうえ、さらにアルバイトが加わると、学業との両立が大変難しくなります。特に1年目は学業についていくだけでも大変ですから、少なくとも最初の1年間は学業に専念し、働かなくてもまかなえるだけの資金を準備しておくことが好ましいでしょう。

交流訪問者(J-1)滞在資格保持者は、キャンパス内のアルバイトは入学許可証(DS-2019)を発行したスポンサーの許可が必要です。キャンパス外での雇用は、J-1ビザ取得後に予想できない緊急かつ深刻な経済的必要性が起こった場合のみに許可されます(アメリカ留学公式ガイドブック 「VI章ビザ(入国査証)と留学生の法的義務」参照)。

3)プラクティカルトレーニング(Practical Training)/アカデミックトレーニング(Academic Training)

プラクティカルトレーニング( practical training)やアカデミックトレーニング (academic training)は、仕事や実習を通して学生が自分の専攻分野に直接関連 した分野で、実践的な経験を積むことを目的としています。これは、あくまでも学生としての実習で、就職とは異なります。

F-1の学生の実習はプラクティカルトレーニングと呼ばれ、プログラム進行中 に行う curricular practical training(以下 CPT)と、休暇中や修了後に行う optional practical training(以下 OPT)があります。一方、 J-1の学生の実習は academic trainingと呼ばれています。

トレーニングを実施するための許可は、 F-1の学生の場合、 CPTは留学生アドバイザー(大学の指定担当官)、OPTは移民局から、 J-1の学生はプログラムスポンサーから得ます。

これらのトレーニング形態は、パートタイムまたはフルタイム、単位の有無、報酬の有無等、さまざまです。 CPTが必須になっているプログラムで、留学生でも 報酬が出されている場合にはそれを受領できますが、これも留学経費のごく一部にしかならない点に留意する必要があります。プラクティカルトレーニング、アカデミックトレーニングの詳細は、アメリカ留学公式ガイドブック「VI章ビザ(入国査証)と留学生の法的義務」を参照してください。

4)産学協同教育プログラム(Cooperative Education - Curricular Practical Training)

大学で一定期間勉強した後、専攻分野に関連する企業で一定期間実地訓練を受けることが必須になっているプログラムです。企業から給与を受けることができ、いわゆる「働きながら学ぶ」プログラムです。留学生にも参加資格があり、給与を受けることが移民局から許可されています。

ただし、このプログラムでも最初の9カ月は勉学に専念することが必要です。4年制大学で学士号を取得する場合、通常4年間かかりますが、産学協同教育プログラムに参加すると5年間以上かかることもあります。とはいえ、学士号取得と同時に職務経験も得られるため、就職活動などの際に、その就労経験をうまくアピールできるとよいでしょう (「そのほか特殊プログラム」参照)。

5)就職

外国人がアメリカで働くためには、就労が可能なビザ(短期就労ビザ:H-1Bな ど)を取得する必要がありますが、それらのビザの申請過程は複雑で、しかも取得することは非常に難しいといわれています。

アメリカで就職できるのは、特殊な研究の成果が認められて研究職に就いたり、 日・英語ができた上で、専門分野に精通した特定の資格を持った人材を企業が求めるというような具体的なケースに限られるといわれています。日本での就職情報に関して、日本の就職情報会社や就職斡旋会社が、海外にいる日本人留学生に情報誌を送ったり、就職説明会(job fair)を日本国内だけなく海外でも開催したりしています。

留学と就職は目的や方法が異なります。留学後に就職を希望する場合は、どの国(アメリカ、日本等)を拠点に、どのような職種を希望するかに応じて、事前に情報を収集しておくことが重要です。

前述のプラクティカル/アカデミックトレーニング、産学協同教育プログラム、大学内で働きながら学ぶプログラムはいずれも留学生の立場で学業の一環として働くもので、就職ではありません。アルバイトやプラクティカル/アカデミックトレーニング、産学協同教育プログラム等に参加するには特別な手続きが必要です。また、それに関する規則は変更される可能性がありますので、必ず留学生アドバイ ザーに、留学生の身分を保持して参加できるかどうかを事前に確認してください。

4.コンピュータースキル

アメリカの大学生にとって、コンピューターを使いこなす能力は必須です。従来、論文の執筆やリサーチのために使用されていたコンピューターが、今ではその使用範囲が大幅に広げられ、コンピューターなしには、学生生活をスムーズに送ることが不可能といえるほど、重要なツールになっています。

現在、ほとんどの大学では、学生に電子メールアドレスを与え、学内のお知らせや、教授・学生とのコミュニケーションが電子メールで頻繁に行われています。 授業に使われる教材(reading materialなど)が電子メールで発信されたり、授業のディスカッションや宿題の提出がメールを使って、あるいはウェブ上で行われたりすることもあります。また、インターネットを使っての検索は、図書室の利用と並行して、情報収集の重要な一手段となりました。

こうしたコンピューター化に伴い、大学ではさまざまな方法で学生がコンピューターを活用できるようサポートしています。図書館やコンピューターセンターで、学生がコンピューターを自由に使える場を提供したり、キャンパス内で無線LANが使用できるシステムになってきています。加えて、コンピューターの使い方を教えてくれるオリエンテーションも開催されています。また、自宅にいても、コンピューター、モデム、ソフト、電話回線があれば、24時間いつでも大学の図書館やインターネットにアクセスできたり、寮によっては、すでに電話とは別に専用回線が引かれているところもあります。

しかし、せっかくこのようなサービスが提供されていても、留学してからコンピューター能力を身に付けるのでは、実際に授業を遂行する上で支障をきたしかねません。ブラインドタッチ(キーボードを見ずに両手で入力すること)ができ、コンピューターを用いて、論文が書け、リサーチができ、電子メールやインターネットを使いこなせるといった最低限の能力を、事前に備えておくことが、アメリカ留学に必要な条件のひとつといえるでしょう。

5.その他の条件

「適性能力テスト」のところでも述べているように、アメリカの大学の合否はテストの点数のみではなく、さまざまな出願書類を通じて総合的に判断されますので、 数字では表せない要素によって評価があがることもあります。出願の際には、GPAやテストスコアなどが低い場合でも、下記のような要素や、そのほかアメリカで勉強していく上での強みとなる点を、人物評価として推薦状やエッセイ等 (「推薦状」 「エッセイ」参照)でアピールすることができます。

・潜在的な資質、人間性、リーダーシップ能力
・目的意識、問題意識、将来展望
・課外活動や地域・ボランティア活動などの過去の経験
・学術活動や職業経験などの経歴
・受賞歴

6.留学の適性・考慮すべき点

留学にあたっては、前述の必要条件のほかにも、適性や考慮すべき点がいくつかあります。

言語、風俗、習慣等の文化や行動様式の異なるアメリカの社会で、学問的にも社会的にも異文化適応できるように心身ともに健康であることも大切です。アメリカの大学・大学院では、厳しい勉強に耐えうる強靭な精神力と体力が求められますので、自分自身に留学の適性があるかどうかについては、事前に十分検討してください。

また、留学することで、家族、学校、勤務先など、現在の生活環境の中での支障がないか、将来(留学後)の進路や就職など、長期的視野での将来展望も、留学を考えると同時に考慮しておくべき課題です。

STEP 5
出願手続きと合否の通知

9~翌年3月(留学開始 1年~6ヵ月前)

出願する

大学の合否は基本的に書類審査により決定され、日本のような入学試験はありません。従って提出する出願書類は丁寧に、そしてできるだけ自己の能力、資質等をアピ-ルするよう心がけて用意します。

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留学準備スケジュール」に沿って、遅くとも入学希望時期の約1年前から留学手続きを開始します。出願書類の準備には多くの時間を要しますので、各大学の出願締切日を調べ、締め切りに間に合うよう、早めの準備を心がけてください。

1. 出願書類の準備

大学の合否は基本的に書類審査により決定され、日本のような入学試験はありません。従って提出する出願書類は丁寧に、そしてできるだけ自己の能力、資質等をアピ-ルするよう心がけて用意します。

願書の締め切り日は大学によって異なりますが、秋学期からの入学の場合、前年の11月から翌年(入学年)の3月頃に締め切る場合が多いようです。一般的には、12月から1月中にはすべての書類を提出できるよう準備してください。コミュニティカレッジ等では、出願締め切り日を定めず、かなり遅くまで受け付けるところもあります。その一方で、締め切り日以前に出願者のすべての書類が届いた時点から審査を始める大学(rolling admission)もあり、たとえ入学資格を備えた学生でも、出願が遅かったために入学定員を超えてしまい、不合格になることがありますので、なるべく早く出願することが重要です。

出願数ですが、できれば5~6校、少なくとも3校以上は出願したほうがよいでしょう。(なお、実在するプログラム数が少ない一部分野の博士課程プログラムなどでは、10校以上に出願をしたほうがよい場合もあります)。また、 大学によっては書類審査に加え、面接、電話インタビュー、オーディション/作品 (音楽・芸術系)などが要求されることもあります。

大学院に出願する場合、出願書類送付先が graduate admissions office であっても、実際の入学審査は各学部(department)レベルで行われ、プログラムごとの教授によって構成される admissions committee の審査により合格者が決定します。各プログラムの入学定員数は、分野ごとの教授陣の数と、学生を受け入れることのできるスペース(実験室、研究室、コンピューター、図書室など)、プログラムごとに与えられる研究の予算などと大きくかかわってきます。定員数の限られた競争率の高い大学院では、入学基準を満たす学生の中でも、研究分野や実績 が大学院の提供するプログラムにマッチし、かつ入念に準備された一部の出願者のみが合格できるといった状況もしばしば見受けられます。特に博士課程では、 学生が提示する研究課題に関心を持つ教授がいなければ「本学では研究不可能」という意味で不合格となりますので、出願する大学院の教授陣の研究分野に関しても、入念な調査が必要です。

出願書類は大学や専攻分野により多少異なりますが、一般に次のようなものが 要求されます。

上記の出願書類は、一般的に  
A. 本人が送付するもの … … 1)5)6)7)8)10)  
B. 本人が送付しないもの(書類作成者・機関が送付するもの)……2)3)4) 9)に分けられます。

出願書類は、特に指示がない限り原本(オリジナル)を提出します。出願書類の中でも成績証明書、テストスコアなどの書類は、書類発行機関(成績証明書であれば教育機関、テストスコアであればテスト実施機関)から大学へ直送してもらうというのが一般的です。
出願者本人が送る書類と、テスト機関や出身校などから志望校に直接送られる書類が、同一人物のものであることを、照合させるために名前のスペリングは必ず統一して用います。また、全ての書類を提出したつもりでも、一部の書類が届かなかったり紛失したりすることが度々あります。こうした場合に備えて出願書類は、なるべく早く準備し、締め切り日前に提出しましょう。本人が提出する書類は、必ずコピーを取って保管し、提出した日付を控えておくとよいでしょう。また、書類が届いたかどうか確認の問い合わせを必ずしておくことです。最近では、オンライン申請システム上で、書類提出の有無を確認できる場合もあります。
出願書類・方法は、大学により異なりますので、必ず各大学の指示に従ってください。

1)願書(application form)

多くの大学が、出願手続きのオンライン化を進めており、公式ウェブサイト上に願書を掲載しています。オンライン申請できる場合もあれば、願書をダウンロードし、必要事項を記入(タイプが望ましい。筆記の場合は活字体を用いる)して郵送する場合もあります。

大学学部課程の場合、 “The Common Application”という共通で利用可能な願書を使用する大学もあります。 願書を入手する際は、自分が提出すべきフォームを全てそろえるように注意を払ってください。大学により、留学生向けの願書はアメリカ人学生向けのものと別のフォームが用意されていたり、1 年生(freshman)用と編入生(transfer)用で異なっていたりする場合がよく見られます。大学院の場合は、大学院共通の願書(graduate application form)に加え、各専攻分野で異なる願書(departmental application form)が追加して要求されることもあります。そのため、各大学院のサイトから願書を入手する場合は、ご自分の該当する項目を全て注意深く確認してください。

2)成績証明書(transcripts)

英文の正式なものを出身高校・大学(在学中も含む)に依頼し、直接志望校へ送ってもらいましょう。
大学によっては、アメリカ以外で授与された学位や成績等を、アメリカ国内の基準に従って評価した”credential evaluation”を要求する場合があります。そのような場合、各大学が指定するcredential evaluationを提供する専門機関(費用、サービス内容は各機関によって異なる)に依頼します。
なお、出身高校の成績証明書が、記録の保存期間(5年)(学校教育法施行規則 第二十八条 ) を経過したために発行してもらえない場合、その旨、出身校に一筆(英文)書いてもらうとよいでしょう。その文書をもとに、出願大学にどのような対応が可能かを問い合わせるとよいでしょう。

3)卒業証明書(evidence of diplomas or degrees)

成績証明書と同様に送ります。ただし、成績証明書に卒業年月日、取得学位などが明記されている場合は不要です。

4)推薦状(letters of recommendation/reference)

出身校や在学中の高校・大学の先生、会社の上司など、本人をよく知っている人物に依頼し、原則として直接志望校へ送ってもらいます。ただし、送付方法は、 大学により異なることがあるので、志望校の指示に従ってください。通常2~3人からのものが必要です。志望校の所定の用紙があればそれを使用しますが、特になければ、推薦者に学校・会社の公用箋を用いて作成してもらい、封をしたところに封印かサインをしてもらいます。英文でタイプされたものが望ましいですが、英文で書いてもらえない場合は、第三者による英訳を、和文の原本に添えて送ってもらうとよいでしょう。願書同様に、推薦状もオンラインで提出ができる大学も最近、増えています。

内容は、出願者の資質や人物像などを客観的かつ具体的に評価したもので、以下のような点について記述してもらってください。

・出願者と推薦者との関係
・学業・勤務評価、成績
・専門分野に関する知識
・長所を含む人物評価-物事に取り組む積極性、独自性、創造性、論理的・分析的思考力、あるいは、学生や教授、同僚や上司との人間関係等
・入学した場合に期待できる学生の学業への姿勢や大学への貢献、期待される留学の成果、将来展望、社会への貢献

5)エッセイ(statement of purpose/essay)

出願者の人物評価をする上で極めて重要視されるため、時間をかけて入念に準備してください。各大学が要求するエッセイを書き始める前に、一般的なエッセイの下書きとして下記の内容をまとめておくとよいでしょう。「留学準備Step 1:留学目的・動機の明確化」でまとめた「留学目的ワークシート」も、エッセイを書く際の参考になりますので、活用してください。大学院(修士・博士課程)留学を希望する方は、「大学院出願エッセイ作成のためのワークシート」もご参照下さい。

以上の事柄について考察し、実際に書いてみることによって、自分自身につい てより深く知ることができ、留学の目的がより明確になります。また、推薦状を依頼する上でも大変役立ちます。

次に、下書きを参考に、自分が書きたい内容をアウトラインにまとめ、各大学が 求める内容に応じたエッセイを書き始めます。その際、大学要覧やサイトの情報をよく読み、大学が提供するプログラムや教授陣の教育内容と、自分自身の関心事が一致していることが重要です。また、英文エッセイを書く際には、英語の論文と同様に起承転結(introduction-body-conclusion)を意識し、一番伝えたいポイントを明確にして、冗漫にならないよう注意しながら、何度も推敲する必要があります。提出する前には、スペリングやタイプミス、文法の誤りがないか、自分自身について表現し尽くせたか、明確かつ簡潔にまとめられたかなどについて再度確認してください。推敲の際、第三者に目を通してもらい、意見を求めるのも有効な方法です。

6)財政能力証明書(statement of financial support)

留学のために保有している金額・財源などを示す書類です。大学の所定の用紙がない場合は、費用負担者の署名入りの保証書を作成し、銀行で発行した英文の預金残高証明書など、財政状況を証明する書類を添えて提出します。各種公募奨学金等で留学する場合は、各機関から同様の証明書を作成してもらいましょう。保証書のサンプルは、「米国留学情報 FAQ」─財政証明書を参照してください。大学によっては、財政能力証明書に公証人による署名(Signature of Notary or Public Official)をもらうように要求してある場合があります。公証に関する詳細は、「米国留学情報 FAQ」─財政証明書をご参照ください。

7)健康診断書(health examination certificate)

健康診断書や予防接種証明は、出願の際には要求されず、実際、入学が決定した後に、要求される場合が大半です。
大学が書式を定めている場合はそれを使用し、定められていない場合は、病院で英文の健康診断書(「健康診断」参照)を発行してもらいます。また、MMR(Mumps, Measles, Rubella)などの予防接種証明(「予防接種」参照)が必要な州もありますので、その場合も英文の証明書を発行してもらってください。

8)申請料(application fee)

ほとんどの大学では出願に際して25~100ドルの申請料が必要で、払込み後は返金されません。銀行で、送金小切手を作成し、願書に添えて送付します。最近では、クレジットカードによる支払いが可能な大学も増えています。

9)テスト結果(test score report)

英語能力テスト( TOEFLなど)や適性能力テスト( SAT、ACT、GRE、 GMAT、LSATなど)の結果/スコアを、それぞれのテスト実施機関から大学へ直接送付してもらいます(テスト類に関する情報参照)

10)そのほか(ポートフォリオ、CV など)

専攻分野によっては作品やポートフォリオの提出を求められることがあります。たとえば、音楽専攻の場合はCDを、美術専攻の場合は絵や彫刻等の作品をスライド化したもの、演劇専攻は DVDなどです。面接やオーディションが義務付けられることもあります。

また、編入で単位移行を希望する場合は、自分が履修した課目の英文のシラバス(syllabus)などを提出する必要があります(編入学参照)。

そのほか、要求されていない書類でも、審査の際、考慮してもらいたいものが あれば、願書に同封することも可能です(ただし大学によっては、要求していない 書類は送付不可といった指示がある場合もあります。必ず各大学の指示に従ってください)。
大学院や博士課程に出願する方は、大学側から CV(curriculum vitae)や resume(過去の業績(研究課題、論文リスト、出版物リストなど)をまとめた英文要約)、writing sampleなどの提出を求められる場合もあります。特に博士課程出願希望者は、要求されていなくてもこのような書類を提出するほうが望ましいとされています。加えてご自分の研究計画書なども提出するとよいでしょう。

2. 書類の審査と合否の通知

提出された出願書類は、すべて志望校の入学基準によって審査され、約2-3 カ月後には出願者に結果が通知されます。早い場合で2月頃、出願時期が遅けれ ば5月以降になることもあります。出願書類送付後、2-3カ月経過しても大学から知らせがなければ、審査の進行状況を直接大学へ問い合わせてください。不合格の場合でもその旨通知があります。

志望校から合格通知を受け、その大学へ入学することを決めた場合は、早めにその旨を担当者に返事します。その際、100-200ドル位の手付金(deposit)を必要とする大学があります。

大学側は合格通知と一緒に、あるいは本人の入学意思を確認後、入学許可証と なる I-20(F-1 の学生)または DS-2019(J-1 の学生)という書類を送付してきます(条件付き入学である場合、 I-20 にその旨記載されますので、よく読んで確認しましょう)。この書類を手にして初めてビザの申請ができます(ビザの申請に関しては、「ビザ[入国査証]申請方法」を参照し、最新情報は、米国ビザインフォメーションサービスのウェブサイトで必ずご確認ください。)。

合格通知を受けても入学を辞退する場合には、早めに大学にその旨を知らせるのが礼儀です。その際は、辞退を知らせる手紙と一緒に、もし受け取っていれば I-20 またはDS-2019も送り返してください。

大学からの通知に記されている担当者名とその部署名は必ず控えておき、以降大学へ連絡する場合には、その担当者宛に直接電子メールや手紙を出すとよいでしょう。基本的に、出願から入学決定までの間の、相手との交渉の手紙、電子メー ル、電話でのやりとりの内容、送金小切手などは、すべて日時や担当者名とともに コピーを取って保存しておきましょう。何か問題が起きた場合、そのコピーを再度送って、証拠を提示しながら交渉するなど、留学手続きの段階から「自己責任」の感覚を養うことが大切です。

STEP 6
渡米前準備

翌年5~7月(留学開始 2~4ヵ月前)

渡米の準備

渡米にあたっては、航空券やパスポートの手配、ビザの取得、外貨購入や送金手続き、別送品の発送など、さまざまな準備が必要です。
詳細な準備項目とその内容については、「アメリカ留学公式ガイドブック」にも詳しく記載されています。

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関連資等

予防接種

アメリカでは、入学に際して、ジフテリア(diphtheria)、麻疹(measles)、ポリオ(poliomyelitis)、風疹(rubella)に対して免疫があるという証明(予防接種など) が必要です。加えてほとんどの州で、破傷風(tetanus)、百日咳(pertussis)、おたふくかぜ(mumps)などの免疫(予防接種など)の証明やツベルクリン反応(tuberculin skin test)の結果も要求しています。州により必須となっている証明が異なりますので事前に必ず自分の行く大学の留学生オフィスに、そのような書類が必要かどうか確かめておきましょう。州ごとの情報は米国厚生省疾病管理・予防センター(Center for Disease Control and Prevention[CDC])のサイトに掲載されています。もし、必要である場合、自分のかかりつけの医師から免疫性の予防接種証明などをもらっておくとよいでしょう。あるいは母子手帳に記録があれば、保健所で証明書を発行してもらえる可能性があります。最寄りの保健所にその旨おたずねください。

結核 (Tuberculosis [TB]) について:

日本では、乳児期に結核予防のため行われているBCGワクチン接種ですが、アメリカでは行われていません。ツベルクリン反応陽性者は、例えそれがBCG接種の影響であっても、結核感染者と疑われ、さらなる検査(胸部レントゲン検査など)を求められる事があります。

健康診断

ビザ申請のために特別な健康診断は必要ありません。しかし、もし自分が何か 特別な治療を受けていたり、慢性の病気を持っている場合など、処方箋(処方薬や眼鏡など)を含む過去の治療記録を持って行くとよいでしょう。アメリカの病院によっては自分の病歴だけでなく、家族の病歴も求められるところがあります。まとめた記録を持参すると役立つことも考えられます。

まずはかかりつけの医師や最寄りの病院、あるいは医師会に、英文で健康診断・治療記録などを出してくれるか問い合わせてみるとよいでしょう。またインターネットでも「旅行外来」、「渡航外来」、「トラベルクリニック」等のキーワードで、渡航前の健康診断などを実施する医療機関の検索が可能です。